2018/07/06
Amazon輸入ビジネスのリサーチにおける関税の計算を徹底解説【数字シュミレーション付】

Amazon輸入ビジネスでは輸入品を扱うため関税がかかります。
関税は複雑なところがあるので何となく計算しているという方も少なくはないのでしょうか?
関税は利益計算する上で大事な項目です。
規模が大きくなればなるほど金額も大きくなるためしっかり計算しておかないと金額が大きく変わります。
そこでAmazon輸入ビジネスでかかる関税の計算の方法をご紹介します。
関税とは?
関税とは、商品を輸入する際に輸入する側の国が商品に掛ける手数料のことを言います。その目的は、安く輸入できる外国の商品ばかり買うのを抑え国内産業を守ることにあります。
例えばこのようなイメージをするとわかりやすいと思います。
- 国産和牛 1500円
- 輸入牛 1000円
このような場合は、人それぞれ国産を買うこともあれば輸入品を買うこともあるでしょう。では、次のような場合はどうでしょうか?
- 国産和牛 1500円
- 輸入牛 500円
この場合、国産和牛を購入する方は生活費に余裕があったり、食材にこだわりのある人、良質なタンパク質を欲してるボディービルダーくらいでしょうか?笑 何れにしても割合的には輸入牛を購入する方が多くなると思います。
そうなるとどうなるか?
極端な話、国内の産業は廃れていってしまいます。
このような事態を招くのを防ぐために関税を設けて輸入品と国産の価格差を埋め、国内産業を守るという役割が関税にはあるのです。
通関時にかかる費用
関税は税金の一種です。そのため無税のもの以外必ず払わなくてはいけません。
また、関税は一定額を超えると業者だけじゃなく個人でも支払しないといけなくなります。
ちなみに個人使用と申告したものは商用販売できません。個人使用と申告し商用販売すると法律違反になるので気をつけてくださいね。
次に費用ですが、通関時にかかる費用は以下の3つになります。
- 関税
- 消費税
- 通関手数料
関税
関税額は商品の価格ではなく
商品代金+保険料+輸送料を足した価格(CIF価格)
に関税率をかけたものから算出されます。関税率は商品によって変わってきます。
以下は関税率の一覧です。
実行関税率表
消費税
海外から輸入すると、その国の消費税が引かれ輸入する際に日本の消費税が課せられます。
EU圏はVATという税金が約20%ほどかかりますが、それが輸入するとなる(EUからみれば輸出)と免税されるので、かなり安く仕入することができます。
消費税は商品価格ではなくCIF価格+関税に対してかかるので気をつけましょう。
通関手数料
通関手数料は運送会社によって違います。
以下は大手の国際物流会社の手数料です。あくまで参考程度に覚えておくといいかと思います。
- EMS···200円
- FedEx···500円(非課税)又は関税・消費税の合計額の2%のどちらか高い方
- UPS···540円(税込)又は関税・消費税の合計額の2%のどちらか高い方
- DHL···立替合計額700円未満:無料立替合計額が5万未満:手数料千円立替合計額が5万未満:立替額の2%
関税を計算する
では、実際に関税を例をあげながら計算してみましょう。
ただ注意が必要なのが個人輸入か商用輸入かで計算方法が変わってきます。
個人輸入の場合は以下が計算式になります。
商品価格×60%×(関税+消費税)+通関手数料
1商品1万円以下は免税なので、16666円以下は税金がかからないと言われるのはこのためですね。
ここでは、Amazon輸入ビジネスのためという前提があるので、あくまで商用輸入として計算していきます。
では、実際に計算してみましょう。
以下のように商品を仕入れしたとします。
- 商品代金9万円
- 輸送料 1万円
- 商品 Tシャツ
関税はCIF価格(商品価格+保険+送料)×関税率なので
100000×0,1=10000
関税は1万円となります。
総額20万以下は簡易課税が適応されます。
この場合、衣類なので10%になります。
少額輸入貨物の簡易税率
消費税は (CIF価格+関税)×8% なので
(100000+10000)×0.08=8800
さらに通関手数料200円が加わり
- 商品 100,000
- 関税 10,000
- 消費税 8,800
- 通関手数料200
=119,000
合計11万9千円ということになります。
ちなみに海外Amazonから日本に直送する場合Amazon Global対象の商品であれば、決済のときに自動で計算して支払ができてしまうのですごく楽です。また、多く支払った際は返金されるので、その際もしっかりチェックしておきましょう。
まとめ
関税を毎回計算するのはとても大変です。
大まかな概要と計算の仕方がわかればExcelで仕入計算表を作っておきましょう。
実際に計算する場合は製品によって関税が違いますが、おおよそ(商品価格+送料)の10%〜12%を目安に計算すると、大幅に外れることはないので、そのように計算式に落とし込んでいくことをオススメします。
Amazon輸入ビジネスでリサーチする際は、関税消費税もしっかり計算することでより正確な数字を把握することができます。すごく地味ですし、あまり楽しんでできる分野ではないかもしれませんが、こういった点をしっかりと取り組めるかどうかで利益の出方、成果の出方が変わってきます。
重要な項目ですので、しっかり学んでおきましょう。そのほかの利益計算については以下の記事も参考になさってください。